2022年現在、グラフィックボードは部品の供給不足により価格が高騰しています。そんな中、二世代~三世代前のグラボが改めて注目されています。
中でも「GeForce GTX 970」は2014年に発売されたグラフィックボードです。型落ち感が否めませんが、現在でも通用する性能はあるのでしょうか?もし通用する性能なら、かなりコスパが良いと言えるのかが気になりますね。
今回は、GeForce GTX 970の性能レビューから、現環境でもまだまだ通用するのかどうかを比較・検証します。
GTX970は型落ち?現役?基本性能レビューで見るおすすめ度
2014年に登場したGeForce GTX 970。まずは基本性能レビューを見て、現行環境での運用が可能なのかどうか検証します。
基本性能
それでは、GeForce GTX 970の基本スペックを確認しましょう。
CUDA コア | 1664 |
クロック (MHz) | 1050ベース |
ブーストクロック (MHz) | 1178 |
メモリ クロック | 7.0 Gbps |
標準メモリ構成 | 4GB |
メモリ インターフェイス | GDDR5 |
メモリ インターフェイス幅 | 256-ビット |
最高 GPU 温度 (℃) | 98 |
グラフィックス カード電力 (W) | 145 W |
推奨システム電力 (W) | 500 W |
ピン | 2x 6 |
現行のグラボと比べると、やはりパワー的に見劣りするように見えます。
同等スペックのグラフィックボードは?
GeForce GTX 970と同等の性能となると、GTX 1650 SUPERが比較対象に挙がります。ただし、それぞれ得意にしている分野が違うため、同じ性能でも一概にはできません。
また、元々コスパが良いグラボだったため、各BTOモデルによってカスタマイズが違うのも特徴的です。
GTX970で現環境を凌げるか!?現行機と比較性能レビュー
現行モデルと比べると性能的に見劣りしますが、GeForce GTX 970は現環境を凌げるのでしょうか?
ここではGeForce GTX 970が現在でも通用するのか、性能レビューをみていきましょう。
正直現環境ではパワー不足感がある
各ゲームのベンチマークを見ると、最新のゲーム環境では少しパワー不足感が否めません。
しかし、フルHD標準画質以下であれば十分に動きます。また、CPUによってはパワー不足感を補えるので、設定次第では現環境でも動かせる性能です。
最新のゲームでなくとも、負荷が高いゲームは荷が重いかもしれません。画質を落としても処理性能が低いため、処理しきれずに結局fpsが落ちるという結果になってしまいます。
グラボ価格高騰による回避手段はあり
グラボの買い替え周期は基本的に2世代~3世代ほどとされています。GeForce GTX 970はギリギリその周期に入る最低ラインです。
実際にSteamユーザーの中でも10%ほどは同じ性能のグラボを使用しているようです。現環境でも繋いでいける性能ということではないでしょうか。
現在、グラボの価格高騰で最新のモデルが手に入りにくい状況です。この状況下で回避手段としてGeForce GTX 970を選ぶのは、選択肢として有りでしょう。
対応するゲームは?
GeForce GTX 970が対応できるゲームは、フルHDかつ標準画質以下でも耐えうるゲームです。
MMORPGならほとんどのタイトルがフルHD標準画質で対応できます。ただ、負荷が高いものとなるとfpsが少し落ちる傾向にあるようです。
ゲームのジャンルがFPSとなると、プレイ前に60fps以上行くかどうか設定で調整してみたほうが良いでしょう。FPSは画質よりもプレイの快適性が鍵です。事前に確認してみることをおすすめします。
結局コスパは良い?GTX970の性能レビューから見るお得度
GeForce GTX 970は現環境でも最低限ゲームをプレイできるスペックということが性能レビューからわかりました。
しかし結局のところ、GeForce GTX 970のコスパは良いと言えるのでしょうか?
2世代前となるので手に入りやすい
GeForce GTX 970は、ミドルクラスのグラボや現行のものよりも比較的手に入りやすい価格になっています。
また、中古のものやカスタマイズ済みのショップ産モデルも数多くあるので、手に入れようと思えば、在庫が枯渇気味なミドルクラスのグラボよりもかなり手に入りやすい部類です。
もしも買い替えるなら?
もしGeForce GTX 970に買い替えるのであれば、GTX 780より前のモデルからがおすすめです。現環境では、GTX 780が通用しなくなってもGeForce GTX 970なら動く環境のゲームも多いです。
また、GeForce GTX 970から次の環境のグラボに変えたいのであれば、GTX 1650 SUPER以上のものがおすすめです。このモデルから後なら、標準画質以下でプレイしていたものも標準画質以上でプレイできます。
重いゲームをやるならもう少しコストをかけたい
ゲームによっては負荷が高いという評判のゲームもあります。そういったゲームには、GeForce GTX 970は対応できません。
負荷の高いゲームをやりたい場合には、無理やり動かすのではなくもう少しコストをかけてGeForce GTX 970以上の性能のグラボを検討する必要がありそうです。
また、MMORPGやネットワーク機能がメインのゲームは、推奨環境のステップアップが数年ごとに起こります。GeForce GTX 970が環境に合わなくなる未来もそう遠くないでしょう。
【参考:「PC講座「グラフィックボードの交換・増設」」】
まとめ
GeForce GTX 970は、性能レビューを見ると現環境ではギリギリという評価でした。画質の設定を落とすなど、ある程度の工夫が必要そうです。
ただし、グラボの性能を活かすために設定が必要なのはどのモデルも同じです。GeForce GTX 970も同様に、ゲームに合わせた設定をすれば十分プレイできます。
現在、ミドルクラスであってもPCパーツは高騰しています。プレイしているゲームに対して性能的に問題ないという方は、比較的安価なGeForce GTX 970も視野に入れてみてはいかがでしょうか。